1 植物学的な特性
- 学名:Polygonatum odoratum (Mill.) Druce
- 中国名:玉竹(ぎょくちく)、別名:黄精(おうせい)
- 科属:キジカクシ科 (Asparagaceae) — アマドコロ属 (Polygonatum)
- 形態:弓形に湾曲した茎(50–80cm)、互生する楕円形の葉;5〜6月に乳白色の筒状花を開花;7〜9月に青黒色の漿果を結実。
2 分布と適応環境
- 原産地はユーラシア温帯、中国が主な商品化生産地(東北・華北・華東・中南および台湾)。
- 陰湿で涼しい環境を好み、最適標高は500〜3,000m。強い日差しや乾燥は避けること。
3 栽培のポイント
| 段階 | 重要な措置 | 購入者への価値 |
|---|---|---|
| 繁殖 | 芽が2つ以上ある3〜5cmの根茎片を選別 | 品種の一貫性を確保し、トレーサビリティに対応 |
| 土壌 | ゆるく腐植質が豊富、pH5.5〜6.8;高畝での栽培で湿害を防止 | 微生物汚染リスクの低減 |
| 遮光 | 林内の間作または遮光ネット(50〜70%) | 外観と多糖類含量の向上 |
| 生育期間 | 初回収穫は2年目、3年目に収量ピーク | 購入計画は18〜24か月前から調整が必要 |
4 収穫と初期加工
- 晩秋に掘り起こし:地上部が枯死した後、全体を掘り出す。
- 洗浄 → 蒸し工程(約95℃×1時間):酵素活性を失活させ、甘味を増す。
- スライス&低温乾燥(≤60℃)し、水分含量を13%以下に。
- 等級分け:直径・年輪密度・色調に基づいて選別。
5 持続可能性の特徴
- 林下経済モデルにより水土流出を軽減。
- 有機またはGAP認証済みの生産基地が増加中、購入時に証明書を取得することを推奨。